デザインという芸術。

デザインと芸術は違います。そう今の仕事について痛感する毎日。

デザインとは!!!なんて偉そうなことは言えませんが
自分なりに思うデザインとは!対象がいるということ。
使う人、触る人、見る人、過ごす人、着こなす人、、、。
そこには対象があり、対象を意識した目標がある。
目標に近づけるために考えて、考えて、壊して、またデザインする。

芸術には対象がいない。
表す、形作る、伝える、広げる、、、。
それは不特定多数の誰かさんに自分のことを知ってもらう作業。

でも、ときにはデザインと芸術が両立するものが生まれる。
それは身の回りにある物であったり、駅にあるポスターだったり、TVのCMだったり。
自分の一番身近な物でいくとAppleの製品。iPodiPhoneMacApple TV、、、。
現在販売されているApple製品のほとんどはジョナサン・アイブ氏の作品たち。
Apple製品は対象のことを第一に考えながら、誰が見ても美しいと思える製品ばかり。
まさにデザインと芸術の両立です。

ただ今日はAppleの製品をほめるエントリーじゃありません。
ここにきて、Appleととても似てるなと思ったデザインと芸術が
両立した製品を世に送り出している企業のご紹介。
それはドイツのLAMYです。

「LAMY」

ラミー、聞いたことあるようなないような?
これは筆記具のメーカーです。今でもドイツの自社工場で制作し、
世界中に出荷してる珍しい企業。そのくせ価格もお手頃なんだ。
もちろん日本のボールペンはとても機能的で、巷で話題のJETSTREAMや
SARASA、Surari、VICUNAなんかはとてもサラサラ文字が書けます。
でもそこに芸術性がない。
はたまた無印のボールペンのようにストレートでシンプルでカラフルなボールペン。
でもそこに機能性はない。

ではLAMYのSafariはどうか。

美しいでしょ。
でもこれは機能性ありきの形なのです。
そのデザインの対象は実は小学生。
ドイツではまず万年筆で字を学ぶそう、でも万年筆は往々にして高い。
そこでLAMYが初めての万年筆として、生み出したのがこちらのSafariなのです。
初めて使う物って大事ですよね。その後のスタンダードになったりもするし。
そのカテゴリの入り口ですからね。

他にもLAMYの製品はデザインありきで美しい物ばかり。
ときに上品に、ときにPOPに、その対象に合わせて
見事に機能性と調和させた製品を生み出すLAMY。
日本人には作り出せない美しいデザインですね。
日本人には日本人にしかない美的センスがあるのもまた事実ですが。

今更ながら、Appleの製品やLAMYの製品と出会うことで、
プロダクトデザインに興味が湧き始めた今日この頃。
身の回りの物がこんな風に美しく、機能的な物ばかりであれば
なんて幸せなことでしょう。
デザインと芸術をいいバランスで組み合わせたプロダクト。
まだまだ世の中には溢れているんでしょうね。